君菊は、困り果てていた
小楽の気持ちも、与一の気持ちも
よくわからなかった
置屋に戻ってから、二日間仕事を休んだ
山崎と代わっていたこともあり
久しぶりに座敷に上がる
揚屋の階段を上がると、いつものように
与一が待っていた
(与一、良かった…)
ほっとして、笑顔になった途端
トンッ
(え?)
与一が君菊の肩を押した
君菊は、咄嗟に後ろにいた琴を抱きしめた
ゴロゴロゴロゴロダーン
揚屋にいた者が、一斉に
何事だ!と、様子を伺いにきた
「君菊!!誰か!!医者を!!!」
額から、血を流す君菊
琴は、無傷で突然のことに動揺して泣いた
「俺は、見たぞ!!あの男が、君菊を押したんだ!!君菊は、禿を庇って落ちた!!」
与一は、自分のしたことに…真っ青になっていた
(俺は…そんなつもり…君菊を…)
すぐに捕らえられ、奉行所へ
島原は、大変な騒ぎになり
巡察中の斎藤が、騒ぎを新選組に知らせた
「なんで… 与一が君菊を…?」
皆、理解出来なかった
揚屋の店主に話を聞くと
「君菊は、意識を取り戻し
『自分で足を滑らせた』と言ったそうだが
今夜は、与一を奉行所の廊に閉じ込めるそうだ… 目撃した奴がいたんでね」
新選組も特に残務が無いため引き上げた
(見張り役… なんのだ?)
土方は、君菊が与一を見張り役と言ったことを思い出した
一方
君菊は、自室の机に置かれた芹沢に貰った
巾着袋を見ていた
仕事仲間の小楽に、殺された
仇討ち処か、襲われそうになった
そして
信頼していた与一に、階段から落とされた
(うちが、笑ったから?
笑うなって、言ってた…与一
うち、なんで小楽も与一も怒らせたん?)
頭が痛むが、それ以上に
与一に裏切られたことが痛かった
小楽の気持ちも、与一の気持ちも
よくわからなかった
置屋に戻ってから、二日間仕事を休んだ
山崎と代わっていたこともあり
久しぶりに座敷に上がる
揚屋の階段を上がると、いつものように
与一が待っていた
(与一、良かった…)
ほっとして、笑顔になった途端
トンッ
(え?)
与一が君菊の肩を押した
君菊は、咄嗟に後ろにいた琴を抱きしめた
ゴロゴロゴロゴロダーン
揚屋にいた者が、一斉に
何事だ!と、様子を伺いにきた
「君菊!!誰か!!医者を!!!」
額から、血を流す君菊
琴は、無傷で突然のことに動揺して泣いた
「俺は、見たぞ!!あの男が、君菊を押したんだ!!君菊は、禿を庇って落ちた!!」
与一は、自分のしたことに…真っ青になっていた
(俺は…そんなつもり…君菊を…)
すぐに捕らえられ、奉行所へ
島原は、大変な騒ぎになり
巡察中の斎藤が、騒ぎを新選組に知らせた
「なんで… 与一が君菊を…?」
皆、理解出来なかった
揚屋の店主に話を聞くと
「君菊は、意識を取り戻し
『自分で足を滑らせた』と言ったそうだが
今夜は、与一を奉行所の廊に閉じ込めるそうだ… 目撃した奴がいたんでね」
新選組も特に残務が無いため引き上げた
(見張り役… なんのだ?)
土方は、君菊が与一を見張り役と言ったことを思い出した
一方
君菊は、自室の机に置かれた芹沢に貰った
巾着袋を見ていた
仕事仲間の小楽に、殺された
仇討ち処か、襲われそうになった
そして
信頼していた与一に、階段から落とされた
(うちが、笑ったから?
笑うなって、言ってた…与一
うち、なんで小楽も与一も怒らせたん?)
頭が痛むが、それ以上に
与一に裏切られたことが痛かった