土方が町に出かけた時のこと


人気のない神社にふらっと寄り道

そこに、思わぬ先客  君菊が

男と二人で手を握り合っている

ささっと隠れ、様子を覗う



(恋仲か???……あ



            笑った……)


君菊が心から、笑った顔を見て


チクリと土方の胸が痛んだ


自分には、決して見せない素の姿


そして、その笑顔が自分でない


見知らぬ男に向かっていることが


無性に嫌だった




なんだよ……




この気持ち