-有翔side-
「有翔さん、美神様からのご指名です。」
はー?
あいつかよ。
..ったく、もうここには来んなっつったのに。
しかも環奈と楽しく喋ってんのに
まじありえねぇ。
「わかった。すぐ行く。」
はー。
環奈とずっと一緒に居てぇのに!
俺は環奈に断りをいれてから
あいつの席へと向かった。
「まなみ..。」
「有翔..!
もー来るの遅い!座って」
「わりぃ。いつ来たの?」
「1時間ぐらい前よ。
有翔を指名したのに客を連れてきてるから
少し待つように言われて待ってたけど
なかなか来ないから、見に行ったの。」
「は?」
「は?じゃないわよ!
なんなのよあの女。
あたしが居るのになんであんな女を連れてきて、しかもなんで抱き合ってんのよ!
わけわかんないから!」
バシンッ
いってー....。
俺はまなみにほっぺたを殴られた。
「はぁー。お前さ、もうここには来んなっつったよな?
しかも俺、お前に何回も別れるって言ったろ?それなのに別れたくねぇっつったのはそっちだろ。」
「だって...だって、あたし有翔のこと大好きだもん..。別れたくないから..。」
「わりぃけど、俺他に守りてー女居るんだわ。
お前みたいに自分に自信持ってるやつじゃ
ねーけどさ、色んなもの全部ひとりで抱え込むようなやつなんだよ。
本当は弱いくせにさ..意地張って強がって
誰も寄せつけないオーラ出してるようなやつだけどさ..でも俺にはそいつを守りたくて守りたくてしょうがなく思えるんだよ。」
「有翔...」
「だから、わりぃけどお前とは一緒に居られねーから。だから、次この店に来ても俺はお前にホストとしての接客しかしねーから。
それだけは覚えてといて」
「...もう!なんなのよ..!
あの女のどこがいいのよ!
可愛くもないのに..いったいどこが
いいってゆうのよ..グスッ」
「..お前にはわかんねーよ。
お前にはあいつの良さ..わかんねぇよ。」
「...もういいわよ..。
あたしトイレ行ってくる」
「おぅ。行ってらっしゃい」
....有翔sideEND....