それからしばらく有翔は抱きしめてくれていた。


有翔の温もりのおかげか涙もだいぶ落ち着いてきた。


「...ありがと」

「おぅ。 ってかお前今日すっぴん?」

「そうだけど..?どーせぶすとか思ってんでしょ」

「いや?むしろ逆に可愛い。
お前化粧しなくても可愛いじゃん。
てか俺はすっぴんのが良いと思う」

ドキッ...

「うるさいから。可愛いくないし」

「はー?誰に向かってうるさいとか言ってんの?そんなやつはこーだ!」

コショコショコショ

「あははっ!もーやめて!笑
うるさいとか言わないからやめて!笑」

「ほんとだな?ならやめてやる
てか...お前笑えんじゃん。」

「え...?」

「もっと笑えねぇやつかと思ってたけど
いい笑顔できるんじゃん。
その笑顔大事にしろ!」

「うるさいから。笑ってないし」

「は?うるさい?もう1回くすぐられたいわけ?Mだなぁ笑」

「Mじゃないから。うるさいとか言ってないし」

「もっと素直になれよ」

「素直だから」

「素直じゃねーから言ってんだろ?
俺の前で意地はんな。きょせいなんかもいらねぇ。」

「..別に意地なんか張ってないしきょせいも張ってないし..」

「ま、..そうやって言い返してくるところ
嫌いじゃないけどな」

「..バカ」

「は?もういっぺん言ってみろ」

「何も言ってません..」

「ふっ。お前って案外おもれーな笑」


は?なにがよ。
あたしのどこがおもしろいの?

あたしのことをおもしろいとか言うこの人がおもしろいわ