ギュッ....


「ちょっ..何やってんの..グスッ」

「無理に話さなくてもいいから。」

「え..?」

「無理に話さなくてもいいからさ。
だから..話せるようになったら..話せよ。
俺には分かんねぇ事かもしんねーけどさ
1人で抱えこんでんじゃねぇよ..」

あたしは有翔にそう言われたことで
余計に涙が溢れてきた

..いつぶりだっけ?
誰かに抱きしめてもらえたの

暖かい..

今まで気を張っていたせいか
抱きしめてもらえたことでそれが余計に緩んで涙が止まらない。

誰かにこの辛さをわかってほしい。
あたしだってひとりは嫌だよ??
昔みたいにお母さんと仲良くしたいょ..

今まで心の奥に閉じ込めていた想いが
一気に溢れ出して、自分が自分で居られなくような気がして..
きょせいを張っていないと崩れ落ちてしまいそうで..
自分の中の氷が有翔の温もりで解けていきそうで..少し怖かった。