目が覚めた時。 私がいたのは保健室じゃなかった。 左腕に、針が刺さっていて、管が繋がっている。 消毒薬の独特な匂い。 点滴…… 「あ、目が覚めた?」 「病院……ですか……」 「そう。担任の先生が、運んできてくれたの。ほら」 ベッドの傍には、 椅子に座って、眠っていた。 壁に付けられた時計は、 13時を回っていた。 「頭、痛い?」 「あ、いえ、もう大丈夫です」