「ごめん。……」 腕が離れたと思ったら、 手を握って、 神社の奥に進んだ。 「…悪かった。一人にして。 着いてきてくれてると思って、青木がいないことに気付かなかった」 「ほんとですよ……先生、あっという間にいなくなるから…」 「ははは。いつもそうだよな、俺は」 「え…?」 「吉町と一緒にいてほしくないのに、そう言えずに、勝手に突き放して。」 「え…?」 人通りが少ない裏の通りで、 先生の足が止まった。