久しぶりの街は、変なものだった。

変わったのは街じゃない、私だ。


だって…車イスだもんね…。



車イスを必死にこぎながら、お気に入りのお店を目指した。

幸いにも病院から意外と近いものだった。


レターセットを選び帰ろうとしたとき、

私は河川敷に向かっていた。



なぜか…向かっていた。



久しぶりに見た河川敷は輝いていた。

懐かしさと走れない悔しさで、涙が止まらなかった。



河川敷で、サッカーボールを蹴る男の子を見つけた…


輝いていた…………


キュンとした…………


気づけば涙も止まっていた。


ずっと見つめていたかった。



そう思えたのも一瞬だった。