「陵!起きないとこのゲーム投げるよ?」



そう言って 陵が大切にしている
ゲーム機を持つ手を窓の外に出した



「………」



それでも起きない陵に
引き下がらず あたしはカウントダウンを始める



「5秒数えるうちに起きないと
本当に投げるからね!ばか陵!

ごーぉ……よーん……さーん…
…にーぃ……いーち……ぜー……」



「卑怯か、お前は。」



5秒ギリギリのところで
陵が飛び起きた。




「ほら!さっさと用意して!」



あたしは はぁ。とため息をついて
ゲーム機を机の上に置いた。