そう言って村瀬は私の前の席に座ろうとし、俊也がいることに気づいた。 その瞬間お互いが顔をしかめたのに私は気がつかなかった。 私はオレンジジュースのプルタブを開けるのに必死だったから。 「なんでいんだよ。」 「別に。」 「開かない…」 昨日爪を切ったからか、それとも指に力が入らないからか、プルタブはなかなか開かない。 もーイライラする。