『次の授業で使う資料は…』

私は、先生の言っていた事を頼りに資料を探した。

『…あった!』

資料は前から二列目の棚の1番上にあった。

『…うっ……と…ぅ……』

と、届かない…。
背が高くてスタイルのいい菜穂とは違い、背の低い私は背伸びをして、手を伸ばしても、棚の1番上には届きそうもない。

『うっ…あと、もう……ちょっ…とっ』

それでも、諦めたくなかった私は、今度はつま先立ちをしてみる。
棚の端をしっかり持って、資料の入った箱を触った瞬間…

『あっ…』

バランスを崩して、後ろに体が倒れた。
思わず、持っていた手に力が入る。
すると、棚が傾き始めて、自分の目の前に…。


…ドンーー…ガシャガシャ……カンカンカンカンーー…