天井の高い神秘的な雰囲気のチャペルにパイプオルガンが響く。 大安吉日、眩しいくらいの晴天の中で、優子と西川君の結婚式は進んでいく。 「白石、なんでお前がそんなに泣いてんだよ。」 「だって…うっ。」 「綺麗だよな、佐伯。あぁ、もう西川なのか。」 馬鹿にしてくる八木君を横目に、柏木さんから差し出されたハンカチを受け取った。 「今から泣いてたら二次会持たねえじゃん。」 「八木君の薄情者…。」 「いやいや、俺が泣いてたら気持ち悪いだろ?」