それからも優花は、あたしと話したいと声をかけてきてくれた。

だけど、晃の視線が気になって、なかなか「うん」とは言えなかった。



そんな…あるとき。


「奈々!早く起きなさいっ!」


お母さんがいきなり部屋に入ってきて、あたしの布団を捲り上げる。


「…寒っ!」


朝の寒さに、あたしは思わず身を縮めた。


「…なによ、お母さんっ」

「なんでまだ寝てるの!さっさと支度しなさいっ」