「…奈々の後ろ姿が見えたからっ」


正門であたしに追いついた優花は、肩で息をしていた。

そして、顔を上げた優花と目が合った。


「奈々、…今からちょっと話せる?」


その優花の言葉に、あたしは『…やっぱり』と思った。


優花といっしょにきたのは、学校の屋上。

もちろん、こんな時間に屋上に上がるのは初めてだった。


「見て!グラウンドが見渡せるよ!」