「……ちゃんと話し合って君も納得したと思っていたが…違ったのか?」
「君が納得しないなら何度でも話し合う、だから凛花には今後一切接触しないでほしい、凛花は関係ない。それと……コレは俺と萌のことだ、その友達は関係ないだろ。いい迷惑だ」


そう言って、私の顎から手を離し
冷やしておいで、といい
私を細川さんの方へ肩を回した


細川さんは私を受け取るように抱えてくれた


大智さんが心配になり、振り返れば
大丈夫、という優しく笑ってくれた


私は頷き、細川さんと一緒に
応接室へと入った


応接室に入ると、事務所の声は聞こえない



「……口、切れてる」


細川さんが痛々しい顔で消毒してくれる


痛っ


「……痣になるわね」
「……けど、相手はもっと酷いかも」


だって、グーパンチだよ?

なんて言いながら笑っている
細川さんがなんだか楽しそう


『グーパンチはまずかったかな?』


いや、神坂さんがやらなかったら

「私が殴ってた」


細川さんの言葉に私も笑ってしまった