わかっている
自分で終わらせなきゃって、
けど、自分で終わらせようとして
松川さんに襲われたんだ
どんなに抵抗しても、あの人は止めなかった
「大丈夫だ、俺がいるから……」
私の手を引き、私を抱きしめてくれた
大智さんの温かさが、優しさが
私の不安を取り除こうとしてくれる
なだめるように、頭を撫ぜてくれる
私が頷いても、大智さんは私を離そうとはしなかった
すっかり二人の世界に入っていた私達
「こんなにお熱い二人を見て、どう思いますか?純也さん」
「そうですねぇ、まるで本物の恋人に見えますよね、友理さん?」
「本当ですねえ、私達の知っている大智じゃないですね、純也さん?」
「こんなに熱い男だったとはねぇ」
純也さんと友理ちゃんは
ニヤニヤしながら私達を見ていた
その視線にいたたまれなく
私は大智さんから離れようとしたけど
大智さんは離してくれず
全く腕を緩めてくれない
うるせーな、と
大智さんは言ってるけど
何処となく……顔が赤い?