「それを、ぐちゃぐちゃにしたのは、西口くん。
卑怯なことして、羽海を襲って。
弱いのも、情けないのも、全部……。
西口くんのほうだよ」



あたしがしゃべっている間、羽海はずっと無言で、あたしの言葉を聞いていた。



「や、べー。
あーやが優しすぎるから……。
泣けてきた」



ぶわさっと音をたててお布団をかぶる羽海。



それを見ながら……。



あたしは、痛くないように、お布団の上からゆっくりと、羽海の体を撫でた。



「羽海、ありがと。
痛いの痛いの、飛んで行け~」