羽海は、顔を両手で覆った。



その手が、小刻みに揺れている。



でも、ね。



羽海……。



「羽海は、情けなくなんかないよ。
もちろん、弱くなんかない。
だって……。
あたしを守ろうとしてくれたでしょ」



「……え?」



「西口くんに……。
勝手に彼女にされそうになってたあたしも。
もちろん、西口くんに襲われそうになってたあたしも」