「俺は、羽海を保健室に連れて行く。 綾音達は……スポーツテストを受けて来て。 俺も、すぐ行く」 屋上を出ると、月星があたし達を振り返った。 「木口さんと田代さんもありがとね。 おかげで、無事、羽海が見つかった」 「いえっ。 あたし達は、べつに……」 月星と羽海に向かって、ぺこぺこ頭を下げるなっちゃんと実里ちゃん。 「ありがと……」 羽海も、ふたりに少しだけ頭を下げた。 あちこち痛くて、それが限界らしい。