「なるほど……ね。
おまえ等が、コレ、やったんだ」



月星が、羽海を見下ろす集団に近づく。



「コイツ。
そう簡単にやられるヤツじゃないんだけどな」



指をパキパキ鳴らしながら近づく月星の声が、信じられないくらいに低く、鋭い。



「1、2、3、4……。
へぇ、10人以上で、よってたかって、コイツをこんなにしてくれたってわけだ」



「月星」って呼ぶあたしの声も聞こえないみたいで、月星はひとりで、男女10人以上いる輪に近づいた。



「理由とか、一応、聞いた方がいい?」