結は泣きながら笑顔で病室の扉を開けた。


「幸くん…」


とても懐かしく久しく感じる幸くんの姿だった。


結と大河は望達同様静かに出て行った。


「前にもあったな…こんなこと」


先に声を出してくれたのは幸くんだった。


「私の風邪で家に来た時のこと…だよね?」


「渚…痛むのか?」


幸くんはゆっくりと私に近づいてきた。


「大丈夫だよ…」


「嘘つけ。顔見てりゃわかるんだよ」


幸くんは私の服をぺらっとめくってお腹のアザを見た。

 
「ゆ、きくん…」


なんだか少し恥ずかしい…それに怖い。
こんな私の姿見て拒絶しないかな?


「辛かったよな…」


幸くんは私の服をそっと離すと私の頭をゆっくりと撫でてくれた。


すごく暖かくてホッとした。


「私ね…幸くんに謝らないといけないことがあるの…」