本音をちゃんと言おうって決めたの。
私はもう嘘はつきたくない。

しっかり本音を言ってから先のことは考えよう。


結はその言葉に涙を流して口を手で覆い隠した。


「当たり前でしょ…京子達なんかに私達の絆を壊させてたまるもんですか…。嫌いなんて言ったけどあんなのの嘘。渚。大好きだよ」


「私も大…す…痛っ…!」


大好きだって言いたかったのにお腹の痛みが私の言葉を遮った。


「渚!?大丈夫か!?」


いち早く私の心配をしたのは大河だった。
結は驚きのあまり声も出ていない。


「大丈夫…」


あまりの痛さにお腹を抑える私。


「なわけないだろ!?ナースコール!」


「大丈夫だよ…薬の効果が少し弱くなっただけ。もうすぐ痛くなくなる」


だんだん痛みが引いてくると、
私はふたりに笑顔を向けた。


「獅子村…一回ここ出るか…あいつとも話してぇだろ?」


あいつ?


「そうだね。一番取り乱してたのあいつだもんね」