「おぅ。頼む」



頭をあげた京に発した言葉は、容赦なく、

京を、俺を、打ちのめした。


「京、和珠、座って....」




恵梨奈の言葉に続くように、




「....桃果と京は付き合っていた。

だけど、京は、フラれた。....うぅん。

仕方なかったのかもしれない。

でも、真実を知らない京は自分を責め

た。なんで気づけなかったんだっ....て。」



唯が、遠くを見つめる様に言う。



「気づけなかったって....何にだよ....」