愛が、意識を失ったと金原さんから連絡が 来た。 愛が入院している病院、眠月(ミンゲツ)病院の 病室、407号室まで俺は走った。 「そうかよ。」 病室の入口で、そんな声が聞こえた。 思わず立ち止まる俺。 「分かったよ。もういい。」 女の子の嗚咽と、必死な声。 怒ったような男の声。