桜湖side



私の1番大切な人が目の前で静かに息を引き取った。




今の今まで喋ってたのに、一言も喋らず、ピクリとも動かなくなってしまった。




どうしてもそのことが受け入れられなくて、泣きたくなかった。



でも、体は正直だ。



目に溜まった涙はホロホロと私を崩すようにして流れてゆく。



もういいや…



今は、泣くだけ泣こう。



そう決めると、大雨かのように涙が溢れ出した。



「わあぁぁぁぁぁぁんっっ!!!」



もっと遊びたかった。



一緒に卒業したかった。



ダブルデートとか2人で制服デートしたかった。



もっともっと話して、お腹が痛くなるほど笑って、冗談言って…



色んなことがしたかった。



ずっと、生きててほしかった…!