ガラガラ……


「失礼します」


不安で緊張してどうしようもなくて
里佳に付いてきて貰い中に入ると
奥の窓際に陽一の姿があった。


逆光で表情はよく見えない。



「よぅ。
愛想の悪い女子。驚いたか?」

「何なに?
知り合い?ユメ」


その言葉に里佳が食いついてきて、

椅子に座ったまま寛いでいる陽一が何も答えない私の代わりに答えた。


「なんだ、誰にも言ってないのか。
俺達家が隣同士の昔馴染みなんだよ」


「そうなの?
何で言ってくれなかったのそんな美味しい話!
ユメ~!」


「それにしても昔っからこいつしっかりしてるように見えてボケてたけど今もか?」


「そうそう!
ぱっと見しっかりしてそうなんだけどさぁー」




いきなり何でそんなに仲良いの?


私の不安を他所に二人は意気投合していて、何故か私の話で盛り上がってて


「ちょっと私
そんなにぼーっとしてないよ!」

「あははごめんごめん!
そこがユメの可愛い所だからね」



里佳の笑顔につられて私も自然と笑顔になって

里佳がいてくれて本当に良かったとおもった。