「おまえらー
俺が担任になったからには
皆成績上げるからそのつもりでな」


『せんせぇ彼女居るの~?』

「それは教えらんねぇな」

『何歳までOK?』

「幼女から淑女まで」

『うそ~きゃはは』



教室では陽一の自己紹介が始まって
女子達が次々に質問している。

まさか担任になるなんて。
神様って意地悪だ。


あんなことがあったのに陽一の顔をまともに見ることなんて出来ない。

机に顔を押し当てて寝たふりをした……私を陽一が当てた。



「そこの愛想の悪い女子、
名前は?」


「……篠崎…優芽です。」

「放課後科学準備室にくるように。
俺の教材運ばせてやる。

返事は?」



「……はい」



あの日と変わらない陽一の視線に耐えられなくて私はまた机に顔を埋めた。