ギュ


乃愛瑠が優しく抱きしめてくれた
あたたかくて気持ちい
でも、この暖かさが怖い・・・

彩「(//////)え・・・?」

乃「バカね。」

彩「は!?
  バカ?」

乃「ええ。
  バカよ、バカ。
  大ばか者だわ。」

彩「そ、そんなに・・・?」

乃「辛いでしょ?
  分かるわ。」

彩「・・・・。
  分かる?
  なんでだよ。」

ついつい強く当たってしまった
乃愛瑠が悪いわけじゃないけど
そう簡単に同意してほしくない
俺は本当に本当に
悲しかった
寂しかった
・・・・・・・・

乃「・・・・・・・・・
  私はね・・・・・・・・・
  家に居場所がないの・・・・。」

彩「え・・・。」

乃「・・・まぁ・・・
  ないわけじゃない、けどね・・・
  なんて言うか・・・
  ただただ利用されてるっていうかさ、
  私はお父さんのためにいる
  っていうかんじ?
  あること一つのためだけの道具
  そのせいで母さんには
  虐待されてね・・・・・・・・・
  大好きな場所が、息苦しいだけの
  場所になっちゃったの・・・・・・・。」

彩「・・・・虐待・・・・。
  ごめ・・・・・
  強く・・あたっちゃって・・・。」

乃「ううん。
  何にもわかんない人に軽々しく
  ああ言われたくないもんだし
  仕方ないわ。」

彩「・・・・・・・。」

乃「ねぇ・・・」

彩「ん?」

乃「泣いてよ。」

彩「は!?」