「美零?
  大丈夫か?」

「・・・・・・」

「美零・・・・?」

おかしい・・・
返事がない
体も冷えて・・・・

「・・・ぉ・・・・」

「!!美零!?
  びっくりさせんな!!」

一瞬涙ぐむ

「ぉ・・ちゃ・・・・
  ごめ・・ね・・・・・・・
  きっと・・・・わたし・・の
  せい・・・で、わるく・・・
  いわれ・・ちゃ・・・・ね。
  でも・・じぶん・・せめちゃ
  だめ・・・・!!」

呼吸があらい
苦しそうだ!!

「美零?
  しゃべるな。
  すぐ救急車が─────」

「き・・いて・・。
  おにいちゃ・・・・・。」

「どうした?」

「ごめ・・ね・・・
  わたしが・・いなくなっても・
  げんき・・でね・・・・。
  けんかは・・・ほどほどに・・ね。
  おとも・・だちとも
  なかよくね・・・。
  おにいちゃんには
  てきが・・おおいみたいだけど。
  たとえみんなが
  おにいちゃんをわるく
  いっても・・・・
  わたしは・・・
  みかた・・・・だよ・・・。
  なにが・・・あっても・・・
  しんじてあげる・・・・・・
  ひとりじゃないよ・・・・・。」

「やめてくれ・・・
  そんな悲しいこというなよ・・・
  これじゃまるで・・・・・
  もう死ぬみたいな
  言い方だ・・・・・・・。」

「・・・・ごめ・・・ね・・・」

そう優しくいつものように微笑んだ

「だい・・・・好き・・だよ・・・・」


一粒の涙がつたう・・・

「み・・れい・・・?」

「・・・・・・・」

「おい!
  じょ・・冗談だろ?
  そんな遊びはやめろよ・・・
  笑えねぇよ・・・・。
  なぁ・・・・
  なぁ!!!」

「・・・・・・・」

「返事しろよ・・・・・美零・・・
  頼むから・・・・
  いつものように
  ‘ひっかかった~’
  って言ってよ・・・・・。」

「・・・・・・・」

「俺をだますなんて可愛くないぞ・・・」

「・・・・・・・」

「なぁ・・・・・・
  なんでこんな冷たいんだよ。
  なんで黙ってんだよ。
  もう遅いから帰るぞ、美零・・・」


  ダダダダダダ・・・


「彩人!!」

「・・・光輝・・・・」

「!!!!!美零ちゃ・・・・」

「ハハ・・・
  こいつ遊んでんだよ・・・
  俺を困らせて楽しいんかね?」

「・・・・彩人・・・・・
  さつ来んぞ。」

「・・・なぁ・・・・
  美零・・・冷たいんだ。」

「・・・・・・」

「なんでだろうな・・・・
  いつもあったかいのに・・・・」

「・・・・・・」

「それに動かねぇし、返事もしない・・・
  なあ・・なあ!!!!!
  起きろよ美零!!」

「!!そんな強くゆすったら痛いだろ?」

「・・・・だって起きねぇんだもん。」

「・・・起きるわけねぇだろ・・・」

「・・・・んでだよ・・・」

「・・・・・・・・死んだ・・・から。」