「……あ、のっち。」 私が名前を呼ぶ。 「アンタさ、羽鳥のこと好きなの?」 のっちの言葉に、何も言えない。 好き? 私が羽鳥のことを? ありえない……よね? 「ないない!」 私が、手を横に振りながらそう言うと 「じゃあ、佐伯と付き合う?」 え? 「それも……ないよ……」 私がそう言うと 「ふぅん。」 それだけ言って、私に手を指し伸ばした