「……佐伯になんか言われた?」
私が凛桜の顔をジッと見つめて話すと
「……えっ!?」
分かりやすい反応をした。
「はぁ、わかりやすいヤツ」
私がそう口にすると
「それ言ったらダメでしょー」
彩が、笑いながらそう言う。
「で、なに言われたの?」
「え!?そ、そこも聞く?」
………はぁ。
「どうせ、俺と羽鳥だったら
俺の方がいいんだ?的なことでしょ」
私が凛桜から奪った珈琲を飲みながらそう言うと、
「わ、わかってるなら聞かないでよ」
凛桜に言われた。
「ふはっ、ガチで?」
彩は、なんか楽しそうだけど……。
ここで、昼休みが終わるチャイムがなった。
「ふぅん、まあいいや。
放課後頑張りなよ」
私はそれだけ言うと歩いていく。
「あーっ、待ってよ!」
「やば、次の時間移動教室〜!」
後ろから綾と凛桜がついてくる。
佐伯……。
放課後になんかするな……。
そう思ったのは、女の勘で……。
-野々side 終わり-