「何もないか?」

『え…?』


「じゃあいい。リビングでケーキあるから…後で食べろ」

それだけ…?

うん、とも言わない私を見ずに 階段を下りていく父。

父がリビングに着いたのを確認すると、もう一度部屋の鍵をかけた。


…私 今止められなかったら…
死んでたかもしれない。

ありがと…。
父に感謝したのはこれで3度目。


1度目は…毎回誕生日にはサンタのようにプレゼントをくれること

2度目は…いつも働いてくれて…。