桜の花びらが風に舞って散る
綺麗な桜木の道を通れば、今日から俺が通う《花妖学園》(かようがくえん)が見えてくる
まるで金持ちが通いそうな…最高級ホテルを思わせるような学校
親父もよくこんな学園を作ったな…と軽く関心しながら周りを見渡した
花妖学園は妖が通う学校であり、人間は1人としていない
…が、俺は正真正銘の人間
親父が学園長だから、妖と人間が仲良く出来るチャンスと息子(俺)を実験体として入学させたようなものだ
まぁ、俺も頼んでココに入るつもりはしていたから丁度良い
いつも世話になってるんだから実験体くらいには快くなってやろう
だから歴史上、人間を花妖学園へ入学させるのは俺が初の1人目というわけだ
もちろん人間は俺1人
…となると、周りの生徒…もとい妖達の視線も自然と集まるザワザワと騒ぎ出す妖達