「私は、聖城家のお嬢様だった。私には、後、2人の兄弟がいます。私の1つ上の皐(さつき)。私と双子の樹南(じゅな)。その時は、お父さんの会社も機動に乗ってて、笑いの耐えない幸せな生活だった。でも、その生活は、ある日を境になくなったの。」

「それが、お父さんの会社の倒産。だったのね。」

「はい。その後に、無理がたたったのか祖父母は天国へ。父と母は、私達をおいて家を出て行ってしまった。明日、皐はお母さんの弟、玲音(れおん)さんのところへ
私は、お父さんの姉、梢(こずえ)さんのところへ、樹南は、孤児院に引き取られる。明日には、この街に、兄弟達に、お別れを言わなきゃいけなかった。それで、その事を紫苑に言ったの。言わなきゃこんなことには、一生会えないという事にはならなかったのに。私は、唯一の心の支えになってくれた人はいなかったのに。」

「大変だったのね。そう。紫苑君が心の支えだったんだ。これからは、私を頼って!」

「ありがとう。」

私は、初めて『ありがとう。』という感謝の言葉を言ったのだった。