とくにやることもない私は、部活は入らない予定だった。小学生からやっていたサッカーも、膝を壊してからやらなくなった。

「リコ、結局部活には入らないの?」

と、友だちのミカが聞く。

「...ん、気が変わった。」

「へえ!そうなんだ。どこに入るの?サッカー?...はないか、ごめん。」

なんだかんだ言ってサッカーは好きだった私に気を遣ったのか、ミカは申し訳なさそうに眉を下げた。

「大丈夫。やめる前は入ろうと思ってたし。...社会奉仕活動部に入ろうと思ってるんだ。」

「ええっ!?あんな怪しいところ、やめておいたほうがいいんじゃない?」

ミカは顔をしかめてそう言い放った。
ミカは、本当によく顔に出るなぁ。