「あー、やべ。やり過ぎた」 頭の上から、後悔するような声が聞こえる。 「こんなに顔とろけさせて……エロいよ。 ……一緒に食べたチョコ、おいしかった?」 顔を赤くしながらも、力が入らないあたしを抱き、支えてくれて。 まぁ、元はと言えばレンが悪いんだけど。 「レンの、せいだぁ……」 「はは、へろへろじゃん。 うん。アイは……俺だけのキスでこーゆー顔、してればいいの」 いつになく優しい笑顔で、またあたしを抱きしめる。