「良かった……っ」





安心したような声が響く。




「じゃあ、また!ばいばい、レンくん!」




嬉しそうに口調をはずませて、どこかへと走ってく足音。

それと同時に、昇降口の方に向かってくる音もした。




やばい、こっち来る……っ!



心臓がバクバクとうるさくなり出す。



隠れようか……いや、ダメダメ。

自然体!




そう自分に言い聞かせ、ぎゅっと目を瞑ってレンを待った。