「愛華」 「愛華」 少しハスキーな声と、透き通った声が後ろから聞こえた。 振り返るとそこには、 「お父さん!お母さん!」 「今度のドラマ楽しみね」 お母さんが私の頭を撫でた。 「郁人の誕生日は遊園地に行こうな」 いつの間にか隣にいた郁人の頭と私の頭をグシャグシャ撫でるお父さん。 脳内を昔の記憶が交差する。 「俺さ、将来愛華とケッコンして、愛華を守るね!」 幼い郁人が笑顔で笑ってる…。