クマのぬいぐるみは数回で取れた。
本当に上手いんだね。

「ありがとうございます!」

「愛華、敬語やめよ?
一応兄だしさ…?」

「あ、う、うん。
ごめんなさ…い」

「怒ってるわけじゃないから。
まぁでも、慣れるまで待つよ」

郁人さんは頭をポンポンと撫でた。
なんで私は兄の郁人さんのことまで忘れてるんだろう。