「私はね、あいつらを利用してるだけだよ…。私は裏切り者だよ」

それは紛れもなく私の声だった。
だけど、それはあの時の…。

「酷いよ…あーちゃん…いや、アイカ…」

「お前のこと信頼してたのに…」

私は疑いを解くために、震える口を開いた。
悲しそうな目で私を見る蓮司。
無言で私を見つめる謙太。
目をそらす翔。
そして、私の目の前に立つ…千景。

「翔、蓮司!私はやってないよ!
お願い!信じて…」

「信じられるかよ、こんな証拠もあるのに」

千景が、私を喧嘩するときみたいな目で睨んできた。

「私は…やってない…」