「…愛華は…」

あれ?目の前から歩いてくるのは…。

「斗愛と…真由…?」

え?なんで?一緒に…。

「姫を入れて愛華を追い出せ?」

…え??
私を…??

その時私の頭の中に竜胆の言葉が過ぎった。

『姫王の中にお前を利用しようとしてる奴がいる。』

『このままあそこに居たらお前が傷つく』


あぁ…竜胆の言ってたことはこうことだったんだ…。

斗愛が近づいたのは私を利用して真由に気に入られるため…

「そっか…そういうことだったんだ…」


じゃあ今までのは全部仕組まれてたこと?

病院で出会ったのも、私を助けてくれたのも…


裏切らないって言ったのも…。


私は泣きながらその場を走って逃げた。