「あ、百合さん!」

「トランプする?」

下っ端君たちは手招きしているが、私は首を振りある人の元へ歩いて行った。

「ねぇ、ちょっといいかな?」

「あ、うん…」

その相手とは、流喜のこと…。
あの、蓮司たちに裏切られた部屋に行った。

「流喜。気づいてる?」


「あぁ、愛華…。
ごめん。あの時蓮司さんたちを止められなくて…愛華は何もしてないって分かってたのに…」


「あははっ…でも、あの音声で少しは疑ったでしょ?」

下を向く流喜の顔を覗き込んで微笑んでみた。