「ああ、四季とは友だちになったのよ。煇もね」
い、いつのまに!? ってか、煇ってチャラ倉のことだよね!?
い、いつのまに!? あまの行動力には度肝抜かれます……!
「煇ってだあれ?」
そう言って首を傾げる可愛すぎる紅羽に頬が緩む。ええ、緩む、緩む。
もう、なんでこんなに可愛いのかしら。
「紅羽。 なにがあってもチャラ倉には近づいたらダメだよ」
「? チャラ倉?」
「…ああ! あまが言ってた煇のこと。
長倉 煇。けど、チャラいからみーんなが長倉のことチャラ倉って呼んでるの」
「呼んでないよね。しのだけだよね」
横からツッコミが聞こえるけど、無視無視。
ああ〜、私、最近耳が悪くなって聞こえないのよ〜、なんて心の中で理由を付けてあまを無視した。
「チャラ倉くん…… わかった! チャラ倉くんには近づかないよ!」
「そうよ、そう! 偉いわ、紅羽!」
「はあ〜」
横からのため息は無視。一切無視。
聞こえないのよあま太郎!