「べ、別に? 嫌じゃないけど」



四季の整った顔が真ん前にあって恥ずかしくなった私はそっぽ向いてそう言った。

は、恥ずかしいじゃんバカああ!



「ふうん、そう?

まあ、お前は傷つかないって知ってたけどな」


「んな!?」


「お前、図太い神経してるもんな」



なんなのコイツっ! 私の悪口しか言ってないじゃん!

プクー、と頬を膨らまして四季を睨むと四季は私の頬を指で突っついた。



「ぶうー」


「男の前で吹くって、……お前、ほんとに女かよ」



そう言って笑う四季に胸が飛び跳ねる。


て、てか! 吹いたのは四季が私の頬を突っつくからじゃん!



「こ、この…… 悪女!」


「俺、女じゃねえんだけど」


「じゃ、じゃあ…… 悪魔!」


「ひでえ、言われようだな」