私がもし男だったなら絶対に紅羽のこと好きになってるに違いない。
いっとくけど、私はマジだ。
本気と書いてマジって読むほどマジだ。
「……ん、しの……、しのちゃん?」
「はっ!」
「大丈夫?」
いつのまにか自分の世界に浸っていた私。天使の紅羽の声で目が覚めた。
私はいけないいけない、と心の中でつぶやきながら思いっきり首を横にふる。
「大丈夫だよ! バッチグー!」
「そう? けど頭振ったからお団子つぶれない?」
そう言って私の頭のてっぺんにあるお団子をみる紅羽。
私のお団子はちょっとやそっとでは崩れないようになっている。
それはきっと、中学校1年のときからお団子を作り続けたからだ。
ケープなんてもう腐るほどある。
ピン留めも。