【 雨宮 楓*Side 】
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私はとっても腹を立てている。
「あま〜! ……あれ?なんだか怒ってる?」
朝、いつもより早めに来て自分の席で腕を組み、眉間にしわを寄せる。
そして、いま、呑気に私の名前を呼ぶしのをギロリと睨んだ。
「しの、私に言わなきゃいけないことがあるでしょ」
少し低くして言う。
だけど、睨んだのが相当怖かったのか少し顔が青ざめている。
……別に、殺したりはしないよ、バカ。
「え、と…… おはよう?」
ほんっとに、こいつの頭はイカれてる。
いや、確かに朝だからおはようって言うのは当たり前だけど、
誰がおはようって言われなくて怒るんだよ、バカ! アホ!
「き・の・う、何があったのか隅々まで話しなさいよ」
昨日のお昼。先生に呼び出しをくらったらしいしのはそのまま帰って来なくて、
5時間目もサボっていた。
まあ、不良高だからサボる人がひとりやふたりはいる。……だからそれは別に気にしてなかったんだけど。