家から学校は近い。
普通に歩いて5分ほど。
だから走ったら2.3分ほど。
長距離が得意な私にとって楽チンだ。
「はあ、っ、紅羽!!」
「ああ! しのちゃんっ!」
学校の校門前にいるかわいすぎる女の子こそ私の大親友、高月 紅羽(たかつき くう)だ。
肩を少し過ぎたところまであり、くりん、と内巻きになっているのは癖っ毛らしい。
色素の薄い茶髪。
白い肌に紅い唇。
おまけに身長が小さいため守りたくなるような女の子。
「しのちゃん、走ってきたの?」
160cmと女の子としては少し高い私と150cmもない148cmの紅羽とは結構の身長差だ。
だから紅羽が私を見つめる時は必ず上目遣い。正直にいいます、かわいすぎですこの子。