よく笑うなあ、と心の中で思いながら横目で長倉くんを見ると本鈴が鳴った。



「あ〜あ、チャイム鳴っちゃった。

俺、ここでサボろっかなあ〜」



絶対、サボる気だったでしょ。

心の中でツッコミをしながらも「そう」と言葉を返した。


て、てか、

なんだかチャラ倉くんニヤニヤして私のほうみてない!?


て、てか、

なんだかチャラ倉くんとの距離近くなってきてない!?



チャラ倉くんにジリジリと追い詰められた私は背中に壁が当たったのが感じた。

か、階段の幅ってせまいから逃げられないよおおお!!


逃げよう!と立ち上がる前にチャラ倉くんは私の後ろの壁に手をついた。



「逃せないよ?」



低く、甘い声が私の耳元から聞こえる。


あええ!? こ、これが壁ドン!?
いや、階段ドンだなこれは!