……だけど、
「私が四季と居てあなたたちパン……ごほん、あなたたちはデメリットないじゃない」
「……はあ？」
「四季と関わったこともないんでしょ？
じゃあ四季と付き合うなんて死んでも無理よ」
……ああ、私ってどんだけ性格悪いんだろう。
『四季と付き合うなんて死んでも無理よ』なんてこのパンダたちより自分に言ってるのに近い。
だけど、嫌なの。
裏でこそこそして表ではいい面を見せるこいつらなんかに四季を渡したくない。
「っ、てめぇっ、」
いつしか聞いたことがある。
四季は女としゃべらない、と。
だけど、たかが噂。
『四季と関わったこともないんでしょ？』は賭けに近い。
だけど、このリーダー格のお怒りをみて噂が確信に変わった。
「顔に“図星”って書いてるよ」
“図星”なんだ。
ほんとに四季は女としゃべらないんだ。
そう思うと私だけ特別かも？という優越感と、
幼なじみはやっぱり恋愛に入らないのかな？という悲しい気持ちが行き来する。
