「そうかそうか」


そう言って「ふぁふぁふぁ」と笑うお父さんに私は心の中できもいと毒を吐いた。


「どうしたの? 急に」


ほんとに急だ。

だって私いま高校2年生だよ?
……まあ、正確に言えば今日からだけど。



「え、いやあ…… なんでもな、ないんだけどな!」



絶対なにかあるじゃん!!!

白状しなさい、マイファーザー!



「なになになによ!?

お父さん、私に隠しごとするの!?」



そう言って「しくしく」と泣き真似をした。お母さんの方から「はあー」とわざとらしいため息が聞こえる。


きっと、お母さんが私たちの会話を聞いてあほらしい、と思ってるに違いない。